
日本六古窯とは?
日本六古窯とは、日本古来から続く6つの陶磁器の窯の総称です。その6つの窯とは、瀬戸焼、常滑焼(とこなめやき)、信楽焼(しがらきやき)、越前焼、丹波焼、備前焼のことです。日本国内には、非常にたくさんの陶磁器の窯がありますが、これらは中世(鎌倉時代〜室町時代)から現在まで生産が続けられており、日本古来から続く代表的な窯として、昭和23年ごろに古陶磁研究家の小山冨士夫さんにより名付けられました。
鎌倉時代や室町時代あたりから、窯の火を絶やさずにずっと陶芸を作り続けられて来たことは、奇跡的と言って良いかもしれません。それが、日本国内に6つもあるのですから、焼き物って奥が深いですね。
ちなみに有田焼や、九谷焼、萩焼などは江戸時代(1600年前半)から始まったとされており、これらも約400年ほどの歴史があります。
日本遺産に認定されました
2017年に日本六古窯は文化庁より日本遺産に認定されました。日本遺産とは、文化庁が有形無形の文化財による地域の活性化すること目的として2015年にスタートをした制度です。文化や伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定し、2020年のオリンピックまでに全国で100件を認定する予定です。「ストーリー」というのが少し分かりにくいですが、その地域の「物語」を認定するということです。例えば、岡山県が日本遺産になるのではなく、岡山県の「桃太郎物語」が日本遺産に認定された、といえば少し分かりやすいかも知れません。
日本遺産認定ストーリー「きっと恋する六古窯」
日本六古窯は「きっと恋する六古窯 -日本生まれ日本育ちのやきもの産地-」という題名のストーリーで日本遺産に認定されました。
ストーリーの概要は、、、
瀬戸、越前、常滑、信楽、丹波、備前のやきものは「日本六古窯」と呼ばれ、
縄文から続いた世界に誇る日本古来の技術を継承している、
日本生まれ日本育ちの、生粋のやきもの産地である。
中世から今も連綿とやきものづくりが続くまちは、
丘陵地に残る大小様々の窯跡や工房へ続く細い坂道が
迷路のように入り組んでいる。
恋しい人を探すように
煙突の煙を目印に陶片や窯道具を利用した塀沿いに進めば、
「わび・さび」の世界へと自然と誘い込まれ、
時空を超えてセピア調の日本の原風景に出合うことができる。
きっと恋する、というタイトルは少しクサいような、青春のような恥ずかしいような感じもありますが的を得ているとも思います。このストーリーの中の「恋しい人を探すように」というフレーズの通り、器との出会いは一期一会であり、一目見た器や陶芸に恋に落ちる瞬間は確かにあると思います。
まだそう言った経験をされていない方は、産地に足を運んで、ぜひ目で見て手で触って器を選んでみてください。特に、各地で実施されている陶器まつりに行くと、産地のお皿が一堂に会して見られたり、掘り出しものに出会えたりと、たくさんの「出会い」に興奮間違いなしだと思いますよ。
六古窯の陶器まつり一覧
- 兵庫県丹波篠山市 丹波焼陶器まつり 毎年10月中旬に開催 https://tanbayaki.com/
- 兵庫県丹波篠山市 丹波焼春ものがたり 毎年5月上旬に開催 https://tanbayaki.com/
- 愛知県瀬戸市 せともの祭 毎年9月第2土曜・日曜に開催
- 愛知県常滑市 常滑焼まつり毎年10月中旬の2日間開催
- 滋賀県甲賀市 信楽陶器まつり毎年10月の体育の日を含む3連休に開催
- 岡山県備前市 備前焼まつり毎年10月第3土曜・日曜に開催
- 福井県越前町 越前陶芸まつり 5月下旬

六古窯の覚え方
六古窯の覚え方は、は「せとしえたび」(せ: 瀬戸焼、と:常滑焼、し:信楽焼、え:越前焼、た:丹波焼、び:備前焼)と語呂あわせで覚えると覚えやすいです。と言っても、テストには出ないかもしれませんが、覚えやすいので覚えてみてください。
きっと恋する六古窯 関連情報サイト
六古窯の紹介サイト https://sixancientkilns.jp/
丹波焼:兵庫県丹波篠山市今田町 http://www.city.sasayama.hyogo.jp/pc/group/kanko/sightseeing/6364-1.html
瀬戸焼:愛知県瀬戸市 http://www.city.seto.aichi.jp/docs/2017042500038/
信楽焼:滋賀県甲賀市 http://www.city.koka.lg.jp/10951.htm
越前焼:福井県丹生郡越前町 http://www.town.echizen.fukui.jp/kurashi/08/02/p005089.html
常滑焼:愛知県常滑市 http://www.city.tokoname.aichi.jp/shisei/guide/1002697/index.html
備前焼:岡山県備前市伊部 http://www.city.bizen.okayama.jp/busyo/sityousitu/city/sekainihonisan/japanheritege_2.html
はじめまして。56歳無職女です。4人の子育てが終わり自分を楽しんでいる中で、「六古窯」に出会いました。初心者ですが学んでいこうと思います。
コメントどうもありがとうございます。一口に六古窯といっても、それぞれ全く違う魅力がありますし、丹波焼ひとつをとっても作家さんによって全く趣も違いますね!初心者も玄人も関係ないと思いますので、奥深い器の魅力をぜひ楽しんでください!